人工透析患者の寿命
一般的に人工透析治療を行うと、余命(寿命)が短くなると言われています。
中には透析治療を始めてから余命10年と宣告されるケースもあるようです。
全ての透析治療が寿命を縮めるわけではありませんが、身体に掛かる負担は少なくありません。
透析治療とは衰えた腎機能を外部の機械で強制的に行うため、身体に大きな負担を掛けてしまいます。
健康な腎臓機能であれば週に168時間かけて身体浄化を行うのですが、透析治療は外部の機械で1日4〜5時間で強制的に身体浄化してしまいます。
このように身体浄化を短い時間で行うため心臓や血管に負担が掛かり、余命(寿命)を縮めてしまうのです。
平均的な透析治療後の余命(寿命)は、1年経過では88%ほどで急激に生存率が下がることはありません。
しかし5年経過だと約60%と半減してしまい、10年経過では35%まで低下してしまいます。
透析治療の余命がおよそ10年と言われているのはこのデータに基づいており、3分の1ほどに生存率が下がってしまうためです。
ただし、15年経過では約22%、20年経過では約16%、25年経過では約14%と緩やかな低下に留まっています。
つまり、透析治療開始から10年を境にして生存率が下がっているものの、以降は寿命を縮めることに直結しているとは言えません。
透析治療は余命を削ってしまう治療法と考えられていますが、未だ発展途上の部分が多く、患者側の取り組み方によっても身体に掛かる負担は変化します。
漫然と透析治療を受けるのではなく、自己節制など身体の負担を減らす取り組みも行ってみましょう。